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自分の身体に「聞く」

 世の中には「食」に関する様々な健康法、食事療法があります。その中に、「マクロビオティック」「ナチュラルハイジーン」と呼ばれる食事療法があります。

 似て非なる食事療法ですが、共通点もいくつかあります。その共通点の一部として、「乳製品は控える」「肉は控える」が挙げられます。

 ナチュラルハイジーンに関して詳しい、「これで最後のダイエット」という書籍では、肉に関して以下の記述があり、なるほど、と感じた文章があったので引用してみます。

 アメリカでは、一般に、肉は最も理想的なタンパク源だと考えられています。その主な理由の一つは、動物タンパクは植物タンパクよりも、人間のからだにとてもよく似ているからです。これは、肉や魚を食べることに対する、非常にうまい主張ですが、その考えには大きな矛盾があります。タンパク質を取るために年間に三千三百万頭もの牛が使われています。それは非常にたくさんの量の肉です。体力(スタミナ)をつけるために!肉を食べる必要性の理由として、たいていこれがまず一番に挙げられます。「私たちはスタミナを維持していく必要があるから」と。
 ちょっとその点について、考えてみましょう。この地球上で一番強い動物は何だと思いますか。それはすぐれた強さと耐久力のために、何世紀にもわたって人間によって使われてきた動物たちでしょう。象、牛、馬、ラバ、ラクダ、水牛などです。彼らが食べている物は、木の葉や草、そして果物です。シルバーバック・ゴリラは、生物学的に人間と似ていますが、信じがたいほど強い動物です。大きさは人間の三倍ですが、強さは何と三十倍もあります。90キロの人をフリスビーのように通りの向こう側へ放り投げることさえできるのです。
 彼らは何を食べているのでしょうか?なんと、果物や植物なのです!

これで最後のダイエット 116~117ページから

肉を控え、果物の摂取量を増やす

 肉を絶つことが推奨されていますが、いきなりは難しいので、私はなるべく肉を控えることから始めました。その代わり、果物と野菜の量を格段に増やす生活を数週間送ってみました。身体がどう変わるのかを身をもって実験してみました。

 すると、強く実感したことは「味覚の変化」です。以前は嗜好品として好んで飲んでいた甘い炭酸飲料を欲しがらなくなりました。試しに、常飲していた某炭酸飲料を飲むと、甘すぎてとてもじゃないけど飲めない、という状態になっていました。
 いつも好んで飲んでいたものを「まずい」と感じることは少々寂しいものがありますが、その代わりに以前はあまり好きではなかった「グレープフルーツ」の美味しさに気付くことが出来ました。
 前者と後者では、身体に良いものは後者であることが間違いなく分かります。身体にいいものを「美味しい」と感じることは、少なくとも身体にとってはプラスに働いているのではないかと思います。

 様々ある食事療法の全てを妄信的に信じたり、反対に全面的に否定するのではなく、自分で理屈が納得でき、取り入れられそうな部分は取り入れ、積極的に自分の身体で実験し、より良い変化を感じることが出来るなら、自分にとってオーダーメイド食事療法になるのではないでしょうか。
 自分の身体は、自分が一番、よく分かっているはずなのです。