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よくある問い合わせ

 GDVのよくある問い合わせとして、自社の商品やサービスの効果効能を測定したいという問い合わせがあります。
 企業にとっては、開発中の商品や現在取り扱っている商品が、人体にどのように影響を与えているかを確認することは、重要なことだと思います。
 大手企業の場合、たいてい、研究に部署をもたれるか、大学の研究室と提携されているので、自前で検証実験をおこなうことができます。ですので、GDVに関して求められる内容は、既存の機器とは別の側面から検証したい場合、または、お客様へのサービスの一環として導入されます。
 中小企業の場合、専門知識もなく、自社で検証実験をおこなうことが難しいことが多く、この検証実験にGDVを使用したいというケースが多くあります。
 人体への影響、また効果効能を評価することは、簡単ではなく、内容や目的に即した検証実験のモデルを組み立てる必要があります。
 GDVは、このモデルの中の一つの測定方法にしかすぎませんので、内容に応じて、他の生理測定方法を使用する必要があります。
 弊社では、お客様への提供する技術やサービスを可能な限り、有益にするために、大学の医学部や健康科学研究室などと提携しまして、内容に応じて、大学に委託できる体制をとっております。
 GDV自体は、予備実験のような形で、GDVで測定をしてみて、変化が見られるなら、本格的な検証実験に入る、実験モデルの中の一つの測定方法としてGDVを使用することができます。
 GDVは、いろいろな側面から見ることができるのですが、例えば心電図が専門の先生など、生理学を理解されている先生なら、大まかな内容はすぐに理解されます。GDV技術の細かい内容は抜きにして、既存の測定機器と同じ内容しかわからないとしましても、測定の利便性などにより、実験モデルの幅が広がる可能性があります。
 弊社では、問い合わせをいただくお客様から、よく内容をうかがった上で、より良い商品やサービス作りのお手伝いができましたらと、日々、心がけております。

水の磁気処理について

 水の磁気処理により、様々な水の変化が齎されることはよく言われます。その中でも、興味深い物の一つとして、「接触角の低下」があります。

接触角とは

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 接触角とは、図のθの部分を指します。

 2006年に学会誌「銅と銅合金(45巻1号 2006年)」に掲載された「りん脱酸銅の腐食への磁気処理水効果」という論文中には、水の磁気処理による効果について以下の記述があります。

磁気処理によって接触角が低下した水の中では、Cu^2+の溶出が劇的に抑制されることが分かった。

 これは換言すれば水の磁気処理により、銅の酸化が抑制される→銅の腐食を抑制することが出来るということになります。
 この論文の中の実験を行った信州大学、神戸製鋼所の方は銅の腐食を防止できるかどうかまでは確認されておられませんが、可能性として非常に興味深い内容を示唆されておられます。

 GDVによって水を計測する際、シリンジを用いて水を測定する手法がありますが、この場合は水の表面張力に大きく依存します。接触角の違いが齎すGDVパラメータの変化について、研究する余地は大いにあります。

*参考
新しい局面を迎えた界面の分子科学―機能デザインと計測技術の展開
編集 日本化学会

りん脱酸銅の腐食への磁気処理水効果
(学会誌 銅と銅合金  45巻1号 2006年)