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GDVとは

 GDVとは、1990年代前半、ロシアの、サンクトペテルブルグ情報技術・機械・光学大学(Russian University, St. Petersburg State Technical University of Informational Technologies)生物物理学、コンスタンチン・コロトコフ博士が開発した生体電磁物性技術を利用した測定機器で、GDVとは、測定時の物理プロセスの名前に由来した、Gas Discharge Visualization(気体放電視覚化)の略である。視覚化とは、生体から放出される電子やフォトン、これらの粒子の集団的である振る舞いであるエネルギーや場を、電磁界により増幅させ、放電現象として、視覚化することにあります。プロセスとしては、ガラス電極の上に置かれた測定物(主に生物)に、高周波電磁界を印加することで誘発されたフォトンによる発光現象をCCDカメラで撮影する技術です。人体の測定の場合、手や足を使用することが多いです。

ファイル 6-1.jpg

GDVカメラ

ファイル 6-2.gif

撮影画像サンプル

撮影された画像はデジタル処理により、スペクトルに応じた色づけが行われます。

ファイル 6-3.gif

スペクトル別着色画像

はじめに

 多様化・複雑化している世界で、人はいかにこの世界を理解し、調和を見出していくか、また、人と人が理解し合うことが出来るのか。このテーマは21世紀という時代において、重要なテーマだと思われます。
 GDVのコンセプトは、従来の東洋思想に似ており、人が自然や環境を理解し、調和することであります。現代医学のような専門知識や検査数値で健康状態を把握することは、私たちの健康を維持する上で大きな利益となりますが、これに固執し過ぎると、生命活動をしている"人間"という存在をありのままに理解することが出来なくなる可能性があります。
 私たちは、対象に対する正しい理解を無くして調和や進歩というものを得ることは難しいことです。既存の知識や技術を活かしながら、それらを"人"や"自然"に押し付けない、"人"や"自然"を尊重した技術というものが重要になります。
 私たちにとって、有益な環境づくりや生活様式を生み出すための技術としてGDVは一つの可能性を有しています。